《不運な空き巣》

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目が覚めたら、警察だった。 しばらくは混乱していたけれど、すぐに『空き巣として通報されて逮捕されたのか』と理解した。 これで俺も前科者か。 ああ、また再就職が遠のいたな。 なんて思っていたけれど、現実はほんの少しだけ違っていて。 俺が目覚めたのを確認した警察官が呼んできたのは、意識がなくなる前に見た男女とその腕に抱かれたあの赤ちゃん。 聞けば、二人はこの子の祖父母に当たる人だった。 「本当に…なんとお詫びして良いのか…」 「この度は、孫を助けて頂いてありがとうございました」 深々と頭を下げられて、困惑する俺。 とりあえず、赤ちゃんがお婆ちゃんの腕の中で笑っている事には安心はしたけど。 「あの…何がどうなってるんですか?この子の母親は?」 そこでようやく説明してもらった事実に、俺は驚きを通り越して笑ってしまった。 目の前で笑う赤ちゃんの、俺とは違う『強運』に…。
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