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(まあ、避ければ済むハナシ)
しゃしゃしゃっ。
三本連続で飛んでくる矢。
まるでこちらの動きを読んでいるかのように狙って来る。
しゅたんしゅたんしゅたん。側転バク転で矢攻撃をかわせば無傷。
問題は、三笠山すばるに、それができるかということだ。
角を曲がり、赤いじゅうたんが敷いてあるらせん階段を上る。
ここも要注意。手すりにセンサーがついている。うっかり触れてしまったら、たちまち足元の板が抜ける仕組みだ。
落とし穴の果ては地下牢。そこには様々な拷問道具が揃っている。
一体この地下牢は何のためにあるのか、拷問道具は何故あるのか、未だに分からない。
幼い時は、おとーさまから「いいかい花、常に神経を張り巡らし、危険を察知しなければならない。そうではなくては地下牢に落ちてしまうのだよ。怖いだろう」と、言い聞かせられたものだ。
幼稚園の頃、あやうくセンサーに引っかかったことはあるが、とっさにジャンプして壁に貼りついたので難を逃れた。後でねーさまから叱られた。
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