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「はぁぁああ!?!?」
聞いたことも無い出版会社だと思って笑ってやろうかと思ったのに、返ってきた答えに私は大声を出して驚いてしまう。
だって『K.コーポレーション』は誰もが知っている莉緒の旦那の会社だから。
「嘘つくな!そんなわけないっ!」
「会うやつ皆そう言うんだよな。俺が有名企業に入れたの、そんな信じれない?」
「授業中イビキかいてた赤点チャラ男の言うことなんて誰も信じれないわよ!」
「まぁ俺も大人になって変わったんだよ」
信じられるわけないし!
「女をとっかえひっかえしてたアンタが、仕事が出来る人間には見えないしーー」
言い切ったところで気付いた。
チャラ男だからって、仕事が出来る云々は言い過ぎたかもしれない。
私はチラリと横目でアツヒロの顔色を窺う。
「沙希、言うねー。でもそれは、偏見すぎねぇ?」
笑っては、いる。
怒らせた……?
「ま、でもお前の言うことは分からなくもない」
怒っては無いようだ。
ってか、私が何でアツヒロなんかの顔色を窺わなければならんのだ。
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