2 ど、ど、どうしよう!

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ブツを見つけると素早く取り、手で見えないように隠す。 そして店内の中に併設されていた食品コーナーからさきイカを取り、さきイカに隠してレジに向かった。 検査のために会社からずっと我慢していたトイレ。 家に帰った私は速攻トイレに駆け込んだ。 バックン、バックン、バックン、バックン。 心臓は緊張と恐怖のせいで、変な音を立てている。 どうか赤ちゃんが出来てませんように!と念を送りながら説明書通りに検査をして、結果が出るのを「陰性でお願いします!」と何度も反芻しながら待つ。 そして携帯のタイマーを付けて便座に座ったまま待つこと一分…… ピピピピピ! 携帯のアラームと同時に私は説明書の指示通り、平らに置いておいた検査薬を掴む。 はめているキャップを掴み、ゴクリと唾を飲む。 これを外したら、全てが分かる……緊張の一瞬…… 神様お願い! 私は勢いよくキャップを引き抜いた。 「線は、無い……」 検査薬に線は出ていなかった。 ということは、陰性。
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