燭天使のアリョーシャと恋の物語

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燭天使のアリョーシャと恋の物語

わたしの心はシャボン玉。 温まれば膨らむし寒ければしぼんでしまう。 それにあまり膨らんでもだめ。 ぱぁんと弾けてしまうから。 でも、しぼんでいくのも嫌。 だから、ときどきどうしていいかわからなくなる。 そういう時は楽しいことだけを考えるの。 シャボン玉の表面は虹のようで、たくさんの色が躍っている。 黒や紫。暗い色も冷たい色も混ざりあって、きれいな世界をつくってる。 好きとか嫌いとか、ない。みんながみんな一生けん命に手を取り合って、輝いている。 そんなシャボン玉が好きだから、わたしも頑張ろう! 吸い込まれそうな青天井。見つめていると高所恐怖に襲われる。 刷毛で掃いたような雲。 入り組んだ町並みがさざ波のように重なって丸い地平線をつくっている。 いったい、わたしはどこにいるのだろう。どこからどこまでがわたしで、どこからわたしじゃないんだろう。 わからない。 わからない。 ここはだれ? わたしはどこ? 純白のドレスを纏った天使が日光を背にして泳いでいる。 裾が風にあおられ、可愛らしいレース飾りがあらわになる。 それでも彼女は遊泳をやめない。恥じらいよりも優先すべき何かがあるようだ。     
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