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第1章
今日はオレの人生最後の特別な日だ。
ここ2週間くらい、
ずいぶんあちこち痛かったけど、
先ほどから嘘のように身体が軽い。
小学生の頃以来だ。
天使や守護霊らしき光の塊や、
先祖らしき見覚えのあるような、
ないような人たちがこの部屋にたくさん来てくれていることに気づく。
ずっと俺を粗大ゴミ扱いしていた妻が多少なりとも涙を流してくれたのは、
ちょっと意外だった。
こうして周囲を見渡すと、
いろいろな人が白い光の紐のようなもので結ばれている。
ふーん、
みんな縁があったのか。
下を見ると、
ずいぶん老けた俺の姿が見えた。
煌々とした他の人と比べると、
消え入りそうな弱い光に包まれているのが見えた。
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