変わる勇気

定型文

いつからだろう。

私について何もわからなくなってしまったのは。

どこかの誰かのようにキラキラした人生を送りたい。
キラキラした人生ってなんだろう。

友達が沢山居て、SNSの更新も頻繁にして、彼氏も居て、毎月決まった日に記念日ツイートをして、誕生日には沢山のプレゼントに沢山のお祝いメッセージ。沢山の大好きな仲間に囲まれて中心で飛び切りの笑顔にピンと伸ばしたVサイン。私は人生の勝ち組よって顔でほくそ笑む。

こんな感じだろうか。

私もこんな時期はあった。
私は皆のことが大好きだし、皆も私のことが大好き。私が困ったときには力になってくれる人が大勢いて、助け合って生きていくの。”人生は素晴らしい”なんて本気で思ってた。

でも、いつから私はこんな風になったのだろう。
いや、いつからも何もないのかもしれない。私はきっと、元からこういう人間だった。近くにいる人間を片っ端から分析して、なんの躊躇いもなく人によって態度を変える。上の人間の前では常に眉尻を下げて困ったような表情をして見せて、相手が男でも女でも”守ってやりたくなる子”を演じ、下の人間には躊躇なくぞんざいに扱う。自分の性格が悪いことなんて分かっていた。人がいいのは損をするだけ。頭を使って効率よく生きていかないと。人生もったいないでしょ？

そう思ってたはずなんだけど。

いつからか私は、SNSの中で生きている自分が馬鹿らしくなって、少しでも「私充実してますよ」感を出そうとしてた自分がみすぼらしくなって、今まで何やってたんだろうって。

でも、自己顕示欲に蓋をした途端、急に人生がつまらなくなった。

どうしてだろう。じゃあ私は一体何がしたいんだろう。