34人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
第2章 夜の公園
「あ、あのさ。この後、ちょっとドライブ行かない?」
いつもの週末のように、二人で食事をした後、いつもなら私の自宅まで車で送ってくれるところだけど、この日、10月の最後の日曜日の夜、コースケは久しぶりに私をドライブに連れ出した。
特に断る理由もないのでOKする。
「お、珍しいじゃん、いつもは早く帰って寝たがるコースケがドライブ誘うなんて。どこに連れてってくれんの?」
「うん、まあ…」
返事が鈍い。
コースケのやけに神妙な顔を見て、なんとなく予想がついた。
“今日かな?”
実はちょっと前から、コースケの口ぶりで、なんとなくそろそろかなとは、思ってた。
今日は私もあえてそれ以上は何も聞かず、勝手にドアを開けて助手席に乗り込む。
…私、園田マユミの彼、コースケ、木山浩介は私の一つ年下の28歳。大学の同級生で、地元も一緒。大学時代に、体育会系じゃない方のゆるーいバスケットボール同好会で出会った。
コースケはプレーヤーで私はマネージャー。
大学入った時は、私は彼の先輩だったんだけど、色々あって、卒業する時には同級生に。
最初のコメントを投稿しよう!