第5章 契約の最後

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あんな終わり方をしたのに、また紹介してくれたんだもの。 贅沢なんて、言ってられない。 それに、話をするだけなんて。 普通のバイトよりも簡単だ。 「今度の日曜日に、会いたいって言ってきてるんだけど。」 「はい。分かりました。」 私は、目に前にあるサンドイッチをほおばった。 「ねえ、本当にいいの?」 「何がです?」 そして、サンドイッチと一緒に頼んだコーヒーを、一口含んだ。 「本田さん以外の人と、契約して。」 その時、一瞬手が止まった。 本田さん、以外の人。 「……いいんです。もうあの人とは、終わりましたから。」 「そう……」 そうよ。 自分が大事にしている人の娘と愛人契約だなんて。
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