第5章 契約の最後

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普通の人だったら、できないもの。 「それにしても。」 三宅先輩は、こうも続けた。 「強くなったわね、日満理。」 「そうですか?」 私は、食べていたサンドイッチを置いて、ガッツポーズをした。 「これからは泰介の為に、生きていかなきゃ。」 「そうじゃなくて。」 「えっ?」 三宅先輩は、私を見て微笑んだ。 「女はやっぱり、愛されると強くなるのよ。」 胸の奥に、何かが落ちた。 「女としての自信が生まれるって言うのかな。それはもしかして、本田さんから貰ったものなんじゃないの?」 私は慌てて、三宅先輩の腕をつついた。 「止めて下さいよ。もう、あの人の話は。」 もう、終わりにするって、私は決めたのだ。
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