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優五「はい…では、はい、失礼します。」
高いビルの一番上の部屋に彼はいた。
100年以上続く大手企業の社長、逢見優五(オウミユウゴ)。
会社を25という若さで継いだ彼は、社員に助けられつつ頑張っていた。
「社長、こちらを…」
優五「あ、うん。……ここなんだけど、これだとデメリットが多いよ。直してみて」
「わかりました。…ところで社長。だいぶお疲れのようですが…」
優五「いや……大丈夫だよ。」
実際は大丈夫では、なかった。
身体的にではない。精神的に彼は疲れていた。
知らない人の隣で、知らない曲を歌う。ただ、それだけの夢に彼は謎の懐かしさと寂しさを覚えていた。
その事が気になり、無意識に疲れていたのだろう。
このままでは、支障が起きる。
優五「大丈夫だよ。…次、どこだっけ?」
「〇〇社の社長との会合です。」
優五「わかった。」
上にたつものがこれではダメだ…
それ以上その事について考えないように、彼は仕事に集中をし始めた。
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