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負けられないルール
「お互い二次元が好きだよね?」
「そりゃ好きだけど」
「女の子の部屋って二次元では、いい匂いがして、ピンクのカーテンに白のワンピース来て出迎えてくれるはずなんだよ」
「そりゃ妄想だね~。現実の女はここまではいかないけど、毎朝窓開けて太陽ににっこりなんて二次元の世界よ」
「じゃあ、サチ子姉がもし俺の部屋に来て、この乙女ゲームみたいな展開が現実になったらどう思う?」
「えーー!そりゃ、なんていうかもちろん現実にはないけど、女の子らしい女の子になってるね!」
「てなわけで、俺もここに住むし、こんな劣悪な環境耐えられないし、何より仮にも女の部屋がこんなんとか嫌!」
「仮にもってあんたねぇー」
「お互いの二次元を現実にしてみない?」
「どうするのよ?」
「お互いの好きなキャラクターを演じるわけよ。徹底的にね」
「!?」
そんなの…アキラ越しにテレビが私に語りかける
私の好きな烈くんと瓜二つ…性格は天と地ほどの差だし、年下だし…でも、
何よりゲームの攻略みたいで楽しそう!
「楽しそうね!てか、アキラだけやってくれればいいのに私もやるの?逆にひくと思うけど?」
「サチ子姉ならそういうと思ったからサチ子姉でもできるキャラ設定にするから大丈夫!」
なんとなく嫌な予感するけど、まぁ楽しそうだし、さきにアキラを攻略しちゃえばこっちのものね
「いいわよ!こっちもアキラに合わせてキャラ設定にするから!」
「それとルールには罰がつきものだよね?相手のキャラとかけ離れた行動をした場合は、料理、洗濯、掃除をやるってどう?要するにお互いなりきればいいわけだよ」
「いいわよ」
飽きたら飽きたでその時考えればいいわね
「じゃあ決まりね!それと、俺の部屋あるんだよね?」
「一応ね。漫画しか措いてないけど好きに使っていいわよ」
「お互いのキャラ設定を決めてちゃんとお互い部屋もキャラ通りにな!」
「えっ!部屋もやるのー!?」
「当たり前じゃん!嫌なら別にサチ子姉の負けだけどね~」
ムカッ!ゲームで負けるなんて絶対嫌!
「わかったわよ!じゃあ、今日は片付けして後でリビング集合ね」
「オッケー!サチ子姉よろしく!」
タッタッタッタ
アキラなんであんなに楽しそうなのかね?
友達いないのかな?
とりあえずは、年末大掃除と思って頑張るか!
こうしてひょんなことから、二人の共同生活が始まった。
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