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「名前を呼ばれたら証言台にお立ちください。質問には正直に答えるようお願いします。証言台における発言に虚偽があった場合は、偽証罪にも問われますので宜しくお願い致します。それでは、これより本国会における証人喚問を始めます」
「まずは株式戦隊ヨンジュウハチレンジャー執行隊員・ブルー君」
「はい」
そう言って立ち上がったのは深い青色をした高級スーツを纏った背の高いイケメンだった。彼は冷静な足取りで証言台に上がった。
「ブルーさんには隊員改造に失敗していたことを隠蔽した疑いが掛っています。単刀直入に聞きますが、失敗はあったんですか?」
野党議員が強い口調で問い詰める。それはまるでドラマに出てくる借金取りの脅迫のような勢いであるのだが、
「ありません」と、ブルーは実に冷静に答えた。
「ない?そんなわけないでしょう。証拠があるんですよ。証拠が。証言取れてますよ。下半身しか変身できなかったとか、改造後に足が異常に臭くなったとか、色々と出てきてるんですよ。これは失敗じゃないんですか?」
「違います。僕に失敗はありませんよ」
「そんなワケないでしょう。失敗以外の何でもないですよ。こんなのはッ」
「失敗ではありません。まだ成功への途中に居るだけです」
「は?」
「諦めなければ、そこに試合終了はありません。全ては成功への途中なのですよ」
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続いて証言台に立ったのはムキムキマッチョなイエローだった。
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