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俺は躊躇なく地図を開いた。
瞬間、カチッと小さな音がした。
無人島
つまり、人は住んでいない。
道なんてものもない。
目印は木、太陽の位置、山の位置のみ。
アバウトな目印などあってないようなもの。
時間の経過と共に慣れて覚えることができるかもしれないが、それまで生き延びる保証はない。
しかも島の大きさを考えたら、自分のアジトとなるであろうこの洞窟に戻るためには必要。
そして、過った"ハイリスクハイリターン"
自分に爆弾が仕掛けられていて、それを知りつつ起動させるリスク。
これは、かなりのリターンがあるんじゃないかと思った。
「……ビンゴ。やっぱりな。」
思わず口角が上がった。
GPSが作動してる。
俺の現在地は島の北側。
赤い点が俺の居場所だ。
俺を中心に黄色の輪が広がる。
その中に白い点が一つ。
黄色の輪には《0.1km》と表記。
つまり、俺を中心とした半径100mの円。
だったらこの白い点は?
…当然、俺以外の人間だ。
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