未知の恐怖

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《卑怯だな もう一つ、今回の参加者は応募か》 《半分は正解、半分は強制です》 送信者は"神園" 多分、メールすべてを転送してきたのだろう相手からの情報。…これが"親友"だ。 「望みはある。よく観察して、会う人間を吟味していけば分かる。 応募の人間とそうでない人間。俺たちが見つけるのは応募の人間だ。 死ぬ前に見つけて仲間にし、食料を確保していく。これが今一番の方法だ。」 「一番?…二番目は?」 「……これは最終手段だ。今は言えない。」 悠馬はチラリと林の方へ目を向けると、すぐに俺へ戻した。 …携帯のレーダー探知は鳴っていない。となると、管理本部が気になっているらしい。 それくらいの計画なんだろう。 「捜しに行くのか?そしたら、仲間の近くにいれないぞ?いいのか?」 「…フッ…問題が山積みだな。」 「とにかく、今日はもう休もう。一番いい方法がもっとあるはずだ。背負いすぎだって言ってんだろ。」 「……………」 「悠馬が先に寝ろよ。30分したら起こすから。」 「…ああ。」 …悠馬は人を殺した。動物も殺した。 …俺はそれを見た。 そんな状態で興奮して眠れなかったんだ。 でも、たった一つだが希望が見えたことで、どこか安心した部分もあったし、悠馬も同じだったんだろう。 黙っていると、すぐに寝息が聞こえてきた。 「少しだけでも役に立てたか?」 そう呟いて、ふと目を遠くに移した。 「……え、……悠馬!悠馬!起きろ!」 「…なんだ!敵か!?」 「分からない!あれ見ろよ!」 「………な………なんだありゃ……」
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