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捜索は二弾目の奴が適任。
それは、"仲間"という概念が24時間というものに縛られるからだ。
危険は伴うが、一人でいる時間を多くとった方がいい。
どうやらみんなもそれを理解していたらしく、捜索の担当は二弾目全員とプラス数名。
「そういえば二弾目の奴らはメールも電話も出来なかったな。」
「え、そうなの?」
「仲間、友人、恋人を作れない。つまり常に一人でいる。そういう奴に友達登録は不要だろうと管理本部が削除している。
50m離れれば仲間とみなされないわけだから、緊急時以外の行動はなるべく50m以上をキープする方がいい。
二弾目の奴は常にストップウォッチを気にしておけ。仲間が近づいたらスタート、遠退いたらストップ、これをこまめに繰り返せよ。
残りは大体17,8時間ってところか。
食事や寝るとき、近くに仲間がいるんだったらしっかりスタートを押すんだ。
寝るときはこの近辺で。食事もなるだけ近くで。」
「そうなれば、捜索範囲が限られるだろ。」
「ああ。西側は北側を通らなければ来れないだろ。誰もこの崖の多い山を越えて東側に来る奴はいない。
なら、北側に進み人を見つける。これが合理的だ。
体力があり、戦い慣れている奴が一番遠くに行ってもらう。…なぁ?前田。」
「…やっぱ俺かよ!やな予感した!」
「恐らくここにいる誰より年少だが、誰より優秀だ。俺を襲うくらいだからな。
お前がこの班のリーダーだ。頼んだぞ。」
「えっ!………えぇー……」
「二弾目の全員に対する合図は狼煙だ。
集合の合図は二本、緊急事態発生は三本。そのときは拠点にすぐ帰ってこい。
以上がお前たちへの指示。細かいことは班で話し合って、決まったら教えてくれ。よし、次だ。」
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