大切なもの、いや、大切になったもの

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ダダダダダダダダダ!!! パン!パン!パン! それは同時だった。 俺たちと似たような立場だったといても、津田愛美は管理本部側の人間 管理本部は最初から身軽な運動能力に長ける人間を選別したはずだ そして、採用したら、銃やナイフの使い方をレクチャーすればいい 的が小さくとも、センスと動体視力さえあれば、小型銃など女でも簡単に扱える 少し嬉しかったのは 俺が発砲するのと同時に仲間も全員が発砲してくれたこと でも 俺の頭を真っ白にしたのは 目の前1m 届かなかった、間に合わなかった 真鍋の身体が後ろに反りながら倒れていくこと 完全に倒れる寸前で真鍋に辿り着いた俺は、真鍋の身体が地面に着かないように滑り込み、抱き締めるように包んだ。 目を大きく開け 瞳孔が動く 俺と視線が合って 少し口を開けパクパクと何かを告げた しかし声は出ておらず 何も聞こえず 「…真鍋?…しっかりしろ…」 「……………」 「今手当てしてやるからな!真鍋! 母親に会うんだろ!待ってるんだろ!」 真鍋は頬を緩めて そして 完全に力が抜けて動かなくなった 津田愛美の正確な射撃は真鍋の脳に二発 硝煙が真鍋の額から空へ昇っていて 「……うあああああああああ!!くそおおおおおお!! 津田愛美!テメェ一生怨んでやる!!!!」 行き場のない怒りと焦燥感 それが俺を支配した
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