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「もっと分かりやすく言えば、二弾目は殺人が出来ない。つまり、ここにいるメンバーが誰も殺していないなら人は死なない。
僕も悠馬くんも、それはもしかしたら、ここにいない参加者の生き残りは、すべて二弾目ではないかと。」
「…最悪だ…」
「そう、最悪。それを念頭に置いた上で対応策を考えているってのが今の現状です。
それから、仲間捜し部隊について。
彼らはもう必要ないのではないかと話し合っていました。
悠馬くんが皆さんを連れてここに来て半月以上。加わった仲間は僕らを含めて5人と聞きました。
…ここ以外の状況を先程述べたことと仮定したら、恐らく、もう仲間として新たに加わる人はいないでしょう。ならば、人員を入り口捜索部隊に増やすべきです。
あと10日もすればイベントがある。
それまでにどうにかしたい心境でしょう。」
「あの、死神のやつか?」
「今度のイベントはどんなことをするのかまでは分かりませんが、先のイベントは陣地縮小があった。
一つのエリア封鎖だけでしたが、僕は、次は二つになるのではないかと予想しています。
もしそうなれば、一つのエリアに密集してしまう。それがどれだけ怖いことか分かりますか?
それに、イベント時、イベント参加者は殺人が認められる。…死刑囚が含まれる二弾目の人たちに殺人が認められるんです。」
「…あ!」
「気づきましたか?」
「一つのエリアに残りの参加者が集まることになって、その殺し合いが始まってしまう…だからイベント前か…!」
「そういうことです。」
深く頷くと、久しぶりのコーヒーの薫りを楽しみながら口に含んで味わう。
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