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岳の頭をポンポンと叩くと隣に座らせ、視線は僕へ向く。
「……で?」
「大体の内容はみんな理解したと思うけど。」
「そうか。なら明日からそれを実行に移す。
仲間捜しはもう終わりだ。とにかく早く入り口を見つけてくれ。」
「藤本。目標はいつまでに?」
「一週間以内。」
その一言は、きっと新参者の僕を試してだろう。
本当に悠馬くんを理解できているのか。
僕を信じてもいいのか。
悠馬くんの答えは、その質問がYESであると言ってくれたようなものだった。
「神園。もう一つ言っておくことがある。」
「ん?なに?」
「俺は二度、甲冑を纏った敵を殺した。」
「…そんなのいたの?」
「ああ。一度は真鍋と二人の時、二度目はここにいるメンバーが全員仲間になった日だ。」
「…アイテムは二つあるからね。どちらも倒したのなら問題ないでしょ?」
「確かにどっちも甲冑は使えないようにした。だが、懸念が一つあるんだ。
…一度目の時、俺は敵をよく見ていた。動きも、戦い方も、甲冑の細部に至るまで。
その甲冑、恐らくロケットランチャーとセットのアイテムだ。」
「最強セットだね。…あれ?わざわざそれを分けて言うってことはもしかして…」
「ああ。二度目はそいつを持っていなかった。」
「…そっか。一つ確認。戦車は手に入れたと思ってもいいよね?」
「ああ。二台とも。」
「…いいのか悪いのか…
そいつにも警戒しないといけないね。羽田くんのところも少し人員増やして、出来るだけ敵を早めにキャッチしておいた方がいいかも。」
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