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その日の晩は、食事と同時に対策を練ることになった。
二弾目の仲間は、約50m離れた場所で組み手をしながら、岳の携帯をスピーカーにして聞いていた。
悠馬くん曰く、戦闘時のカウントはされないから、らしい。
「神園。中を確かめたいが。」
「そんな暇はないでしょ。残り日数を考えれば、すぐにでも突入したほうがいいと思う。」
「迷路状になっていたらどうする。」
「行き着く先は管理本部しかないよ。」
「なぜ。」
「山は島の中心にあるから。それより、管理本部を潰したとして、帰りはどうなるかのほうが心配だけど。」
「運が悪ければ船を作るしかないが、運がよければ…」
「よければ?」
「……なぁ神園。山の頂上はどんな形をしていると思う。」
「どういう意味?」
「だだっ広い場所か。それとも窪みがあるのか。」
「…行ってみないと分からないけど。ここから見えないわけだし、この島が火山島かも分からないし。」
「…おい。見逃してるのかよ。」
「え?……あっ!そうか!火山島だ!」
「ああ。」
「なら、火口があってもおかしくないかもね。」
「……毎度のことながら、まったくついていけないけど。通じてるんだよね?それなら後で説明してよね。」
「あはは。岳。可愛いな。ヤキモチ?」
「卓也くん、嫌い。」
「まあまあ。…で、あったとして?」
「…ヘリがあるんじゃないかと。」
「なるほど。それが希望ってわけか。じゃ、悠馬くんは免許持ってるわけね。問題解決。次。」
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