捜索

5/43
2542人が本棚に入れています
本棚に追加
/502ページ
僕は出来るだけ詳細に話した。 その時その時の自分の感情や思ったことも含めながら、悠馬くんが黒田を殺すまでの経緯を。 岳は真剣に聞いたが、やはり恐怖には勝てなかったらしく、少し震えていた気がした。 「…これが起きたこと全部。 岳、今の話を聞いて、正直な気持ちを教えてほしい。 確かに悠馬くんは人を殺したかもしれない。でも、僕は悠馬くんを責めることは出来ない。岳はどう?」 《ひとをころしちゃいけない でもそれだけでつうようしないのもわかる だからぼくもゆうまくんはわるくないとおもう》 「…そっか。」 《ゆうまくんはゆうきがあるひと まもるためにじぶんをぎせいにしたとおもう》 「…うん。僕もそう思うよ。よかった。岳が理解してくれて。」 心の痛みを知っている岳。 こういうときに、弱者の立場になって物事を考えることが出来るし、感情移入だって出来る。 悠馬くんは弱者ではないが、責められる立場にあるのだ。 「そうだ、メールしてみよっか。返信あるか微妙だけど。」 《ぼくもうちたい》 「うん。きっと伝わるよ。岳の言葉なら特にね。」 思いは ”帰って来い” ”自分を責めるな” ”ありがとう” そして ”僕たちと一緒にいてほしい”
/502ページ

最初のコメントを投稿しよう!