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俺は、順也が県外の高校に行くものとばかり思っていた。
だけど、順也は地元の高校に行くと言う。
「何で?だって全国狙える学校だろ?」
「うん。確かに。
でもさ、夏休みに練習に参加させてもらったんだけど…何かさ…違うんだよね。」
「何が?」
「何かね、ギスギスしてる?皆、俺が、俺がって感じでさ、全然楽しそうにやってなかった。
俺、バレー好きだから、楽しみながら強くなりたいんだ。」
「じゃあ、俺も!
俺も順也と同じ学校目指す!それでさ、また一緒に全国目指そう!」
「マジで!そうだよな!田島がいてくれたら、心強いよ!」
がっちり肩を組んで引き寄せられ、カッと体が熱くなった。
この頃の俺は、体も順也に反応するようになっていて、部活の後の着替えや、ユニフォームの隙間から見える肌にムラムラしていた。
「バカ、苦しいよ!」
嬉しいクセに、順也を押し退けて、平静を保とうとした。
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