眩しい人

7/11
495人が本棚に入れています
本棚に追加
/182ページ
俺は、順也が県外の高校に行くものとばかり思っていた。 だけど、順也は地元の高校に行くと言う。 「何で?だって全国狙える学校だろ?」 「うん。確かに。 でもさ、夏休みに練習に参加させてもらったんだけど…何かさ…違うんだよね。」 「何が?」 「何かね、ギスギスしてる?皆、俺が、俺がって感じでさ、全然楽しそうにやってなかった。 俺、バレー好きだから、楽しみながら強くなりたいんだ。」 「じゃあ、俺も! 俺も順也と同じ学校目指す!それでさ、また一緒に全国目指そう!」 「マジで!そうだよな!田島がいてくれたら、心強いよ!」 がっちり肩を組んで引き寄せられ、カッと体が熱くなった。 この頃の俺は、体も順也に反応するようになっていて、部活の後の着替えや、ユニフォームの隙間から見える肌にムラムラしていた。 「バカ、苦しいよ!」 嬉しいクセに、順也を押し退けて、平静を保とうとした。
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!