ガマくんといっしょ。アレもいっしょ。

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 テレビでバラエティ番組を見ていても…… 『コッ、コッ、コッ』  パソコンでメールのやり取りをしていても…… 『コッ、コッ、コッ』  忘れるなよ、とでも言っているのか、隣の部屋から、なにやら鳴き声が聞こえる……  そう、ガマくんだ……  時刻は21時。 「やるしかないか……」  私はそっと隣の部屋のドアを開けた。  部屋は、シーンと静まり返っている。  が、パチン、と電気をつけたとたん! ……聞こえてきたっ!  ザザッ、カサッカサッカサッカサッ……という独特の音。  虫が蠢く音だ。  100歩譲って、ガマくんを預かるのは、良しとしよう!   しかし……  さすがにゴキはキツイなぁ~。  まあ、とはいえ。  やらねばなるまい。ダメだったら拓未にラインしよ。  うん、そうしよう。  私は覚悟を決めて、飼育ケースの蓋を開けた。
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