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静まり返った教室にララは軽く舌打ちしたが教室中に目を配る。
シラけたが周りはそれ以上騒ぐのを止めた。
授業中の支配権は先生である肝原が握っている。
S町町長派閥が絶対多数を占めている学校である。しかし、このクラスは特殊だ。
少数ながらくせ者揃いのS町民と町長の威厳など介さない別町民で半分構成されている。
他のクラスが数人規模であるのと比べると雲泥の差だ。
ララにとってここが精一杯の落としどころだった。
後でルリをシメルこともできるが、それは出来ない。
ルリは、ララが熱をあげて止まないアガル先輩の妹だからである。
「授業続けるぞ」
自分の力と勘違いした、肝原がニタっと無精の髭面に笑みを浮かべた。
大きな瞳で三条に憧れの眼差しを向ける月夜野ルイ。その後ろの席には教室の喧騒から目を背け、校庭を見下ろす日下部ソウタがいた。
その後、授業は淡々と進み、放課後を向かえた。
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