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「ホントだ~。文の言うとおり、マジでイケメンじゃん!」
「これで、こないだまで小学生って、もうサギだよ~」
ふり返ったら、教室の後ろのドアから、教室をのぞきこんでいるのは、うわばきの色が黄色い、二年の女子たちだった。
キャーキャー、手を取りあって笑う先輩たちに、教室の一年生たちは、こぞって眉をひそめている。
「……なんだ。また葉児のファンかよ?」
後ろのロッカーに背中でもたれて、大岩が舌打ちした。
「……あの……なんですか?」
大岩の横でヨウちゃんも、しらっと冷たい目で腕を組む。
「ヤダぁ~。そんなに怖い目しないでよ~。ねぇ、ちょっと廊下に出てきて。文が中条君に話あるんだって」
右の先輩が、ヨウちゃんに手招きしてる。
い……イヤな予感……。
文って呼ばれてるのは、たぶん真ん中の人。黒いロングのストレートヘアを、胸までたらしている。すごい直毛で、日本人形みたい。小顔に、つけまつげをしたぱっちりの黒い目。
短いスカートからのぞく白い足はスッとまっすぐ、細くて長い。股下、何センチあるのかな?
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