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「マリー、マリー、綺麗だよ」
「ドリュー」
あざを隠そうとしたマーゴットの手を、ブラッドルーの大きな手が阻む。そして、
「ドリュー」
「動かないで……すべてを堪能したいんだ」
べろり、とブラッドルーの舌が這う。場所はあざの目立つ場所だ。少しの圧迫感で鈍い痛みを感じたが、ブラッドルーから与えられるものだと思うだけで、甘い痛みにかわる。
「あ、あぁ……ドリュー……」
マーゴットの全身が性感帯にでもなったかのようだった。ブラッドルーの舌が這わされた場所全てがじんじんと熱を帯びる。快感を逃したくても、ブラッドルーがのしかかっているものだから、身動きひとつ取れない。
「マリー」
唇が重ねられる。舌で唇をノックされた。マーゴットが薄く唇を開くと、今度は招かれた客のようにゆっくりと舌が侵入してきた。お互いの舌が絡まると、サビくさい味が一気に広がる。ブラッドルーと同じものを共有していると考えるだけで、マーゴットの心が歓喜に震えた。
「ん、んは……っ、んぅ」
身動きの取れないマーゴットの体が、ブラッドルーの薄汚れた手で撫でられる。よく見るとあちこち泥だらけだ。いつも輝いていた銀髪は、砂埃で汚れ、くすんだ大地の色になっていた。顔中も傷と泥だらけです、ここに来るまでの苦労が伺える。自分のためにここまでしてくれたとマーゴットの胸がいっぱいになる。ブラッドルーの体を抱きしめながら、マーゴットは幸せの絶頂にいた。
「あっ、あぁ……っ」
マーゴットが感極まっている間にも、ブラッドルーの責めは続いていた。社交界に来たことのある男であれば誰でも一度は視線を奪われるであろう、柔らかす大きな乳房が揉みしだかれる。ブラッドルーの手は泥でひどく汚れていた。泥がマーゴットの白い肌を汚していく。ブラッドルーと同じところに堕ちていくことに、ただ喜びしかない。花が開く前のはち切れそうな蕾に似た胸の頂を、ブラッドルーが口に含む。食まれ、舐められ時に甘噛みされた。
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