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あの懇親会以来、水上君の言動が気になるようになってしまった。 そもそもが私の大好物なビジュアルであることに今更ながら認識してしまったこともあり、デスクワークが多い水上君を観察しまくる毎日。 基本的に雑談には耳を貸さないのに、南雲君とは雑談する(羨ましい!)。 歩くときは少しうつむき加減で、後ろポケットに手を入れ、目を会わせない。 部内ミーティングで閉じられた空間(会議室)だと、普段よりも近くにカレを観察出来て、私のテンションは知らずと上がってしまう。 観察を始めると、意外と人の目を見て話していることも分かり、ミーティング中の雑談時には敢えて水上君の方に視線を向けるようにしてみたら、案の定半笑いを返してくれた。 カレはなんの気にも止めていないだろうけれど、半笑いを頂けた日、目があった日、事務的でも話せた日は、1日の終わりに「今日もご馳走さまでした♪」と口に出てしまうほど嬉しくなる毎日。 この頃から『水上君に触りたい!』という欲求が急速に膨れ上がっていった。
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