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そんな夢のようなミラクルハッピーデーはそうそう無く、 ここしばらくは一言も会話を交わせない日々で、 私は少々残念な毎日を過ごしている。 そして驚くべきことに、 もともと飽きっぽい私は水上君に対する興味が日に日に冷めていってしまっていた。 相変わらず私好みのイケメンだし、 相変わらず不思議な雰囲気醸し出しているし、 相変わらず南雲君としか積極的には話さない。 もちろんモデルばりのスタイルも維持している。 以前と何ら変わりない水上君。 そんなカレにたいして、 勝手に盛り上がり、勝手に盛り下がる私。 何だか我ながら不思議な心持ちではあるけれど、 これが現実なんだから仕方ないよね。 なんて思っていたある日。 期末締めにと部内の懇親会があり、 久しぶりに水上君と話す機会を得た。 得たとは言っても、既に興味を失いつつある水上君。 これといった興奮も感慨も無く、 本当に同僚として極々普通の会話をしていたのだけど。 「葉山さん、いつも南雲さんと話すとき距離が近すぎませんか?」 前後の話の流れをぶった斬って唐突に質問された。 いや、水上君は話の流れとか場の空気とか雰囲気とか全く読まない子だから、本人にとっては普通の流れだったのかもしれないけど、わたし的には脈絡なく飛び出した会話だったと思う。 「えっ?そうかなぁ」 元来私は人との距離感が近いらしく、 大好きなおじいちゃん上司にももっと気を付けなさいと言われたことがある。 多分、無意識に南雲君にも同じように接していたのだろう。
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