序章

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序章

百年に一度咲く竹の花。 その時不吉な事が起こるという。 大雨に地滑り、地震に山火事……。 鼠の大量発生、飢饉、共喰い、 伝染病に神隠し……。 人知れず竹の花が咲き誇り 百年目の訪れをあの者に知らせる。 血に染まる月が 大地に最も近くなる夜 扉は開く。 扉は何を繋ぐのか 常世と現世……。 死者と生者……。 花が咲いたのは 何時だったのか 知る者はもはや誰もいない。 永遠の時を漂う者を除いて……。
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