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そんな会話を交わすのが嬉しくて堪らなった。
毎日のように会えていた高校までの時間とは違う、少しだけ背伸びしたような時間だったから。
離れたことは寂しかったが、これまでと変わらず2人の時間が続いていると感じられたから。
愛には辿り着けてはいなかったけれど、恋という忘れえぬ甘さが広がるかけがえのない時間を味わえていた。
そんな時間を積み重ねていた、ある年のバレンタイン。
偶然にも彼のいる街へ出向く用事があった私は、数年ぶりに彼にチョコレートを作った。
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