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「ありがとう・・・・・・懐かしいな。嬉しいよ」
自然に受け取る誠司をふと見ると、その荷物には他にもチョコレートらしきものがあるようだった。
「最近、どう?」
「うん、なんとか頑張ってる」
「そっか、俺もようやく地に足つけられた気がしてる」
昨年の春、私は大学3年になり、彼は社会人になっていた。
いつものように近況報告をしていると、彼のスマホが振動した。
「来月の14日って旅行とか行ってたりしない?」
スマホの画面を確認した彼がそう私に尋ねる。
「えっ・・・・・・うん。普段通りだと思う」
「そっか」
私の返答に彼はきれいな笑顔を私に向けた。
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