-3章

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それにしても起きる気配がないな…長旅で疲れたんだろうな 今日くらいはゆっくりと寝かせてやるか 縁側に腰を掛けながらチビっ子が起きるのを待っていると、平助がなにかを思い出したのように声を出した 「今日の非番って誰かいたっけ? 新ぱっちゃんと俺は昼の巡察だし…左之さんは?」 「俺は非番だが用事があるからな…総司と一は新入隊士の試験じゃないか」 あー…見事に古参組は出払ってるな チビっ子の面倒を誰が見るか…普段ならナツ姉がいるけど今日は昼間は不在だしな 最悪は土方さんの部屋にでもいてくれたら安心するんだがな 「…んー」 おっ…チビっ子はやっと起きたみたいだな 「お千那ちゃんおはよ 良く眠れた?」 「左之兄…平ちゃんおはよ…」 チビっ子はまだ眠そうに目を擦りながら周りを見渡していた 取り敢えずは顔を洗いに行かして髪を纏めてやるか 「ほら…井戸に連れていってやるから顔洗え」 縁側から降りればチビっ子の手を引きながら井戸へ向かった
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