-3章

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「なぁ新八、今日の昼間は誰がチビっ子の面倒を見るんだ?」 左之兄が味噌汁を啜りながら私の隣でご飯を食べている兄様に話し掛けていた 別に私は1人でも平気なんだけどなぁ…少し淋しいけど 「そうだな…流石に巡察をサボる訳にはいかないし」 「当たり前だ! そんな事したら切腹させんぞ」 土方さんの雷が落ちた…でもお仕事をサボっただけで切腹は厳しいかも 「新兄様別に1人でも大丈夫だよ? 他の人もいるんだし」 「千那…それがな皆今日は出払うんだ」 それは少しだけ困るかも… 「大丈夫ですよ…私と一さんで試験の合間に来ますから なので 安心して巡察でもなんでも行って下さい」 総司さんは斎藤さんの意見を聞かずに決めているけど大丈夫なんだろうか 「あとで山崎から三味線を借りてきてやるから大人しく弾いて遊んでろ」 土方さんは私が屯所内を1人で出歩くのが気に入らないみたい 仕方ないのかも知れない…今だって昔から知っている試衛館の人達以外からの視線が痛い… 「…判りました」
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