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「近藤さん他の隊士に見られたら示しがつかねぇから拗ねないでくれ」
近藤さんは私が膝に座ることを拒んだからか拗ねて土方さんに窘められていた
「お千那ちゃんは気にしなくて良いですからね」
山南さんはにっこりと微笑みながら美味しそうにお茶を飲んでいた
本当に良い人達だなぁ…こんな私を受け入れてくれて
「でっ…彼奴等はいつまで泳がしておくつもりだ」
土方さんはお茶を一口飲んで一息つくと徐に話を再開した
仕事の話かな…私が聞いたらいけない話だよね
気を散らさないように部屋に戻ろう
チラリと横目で確認すると近藤さん達は優しく微笑んでは頷いていた
ずっと部屋の中にいるのもなんだし壬生寺の方まで行ってみようかなぁ…
今だったら総司さんがいる筈だし…でも邪魔になるよね
やっぱり新兄様が戻るまで部屋にいよう
「貴様は何者だ…此処が何処だか判ってるのか!」
部屋に戻ろうと踵を返したら朝餉の時にいた武田さんが声を掛けてきた
新兄様達が余り関わらないように云っていた人だ…どうしよう
「おいっ!
聞いてるのか!」
どう答えようか悩んでいたら武田さんが私の腕の骨を折らんばかりの力で掴んできた
「…痛い」
怖い…誰か助けて…
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