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お昼休みという限られた自由時間にどうして私は眠ってはいけないのかというと、もしここで眠ってしまったら友達の色恋沙汰に興味も関心も抱かない、冷たい人間とのレッテルを貼られてしまうから。
それに関して実際かなりどうでもいいと思ってるから、バレないよう右隣で青春を繰り広げている友人二名を横目に、私は必死に睡眠欲と戦っていた。
かの人間三大欲望のうちの一つと。
かなりの強敵と。
そんな私の努力をあざ笑うかのように、彼は悠然と机の上に突っ伏して深い眠りに落ちている。
その人物こそが友人たちのお目当て。
苗字に"た"がつく、一つ上の二年生の先輩。
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