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ニヤッとした、いたずらっぽい表情を美伽が見せる。こんな顔を学校で見せることはあまりない。
「別に女の子と乗ったわけじゃないよ、多分よみうりランドに都築達と行った時だったかな……」
僕は慌てて否定した。別に女の子と行ってない、なんて言う必要も無かった。
「領家くんて、都築くんたちとも仲いいもんね」
「まあ、都築は誰とでも仲がいいけどな」
「そういえば、三崎さんが都築くんのこと好きなんでしょ?」
「え……そうなの、知らなかった。三崎千佳が都築を好きなの?」
もうしょうがないなあ、と言いながら美伽は色々話してくれた。女子の中で友達がそれ程多いとは言えない彼女も、情報だけは入って来ているようだった。僕の知らない新情報も色々聞かせてくれる。
「へえ~、関根ってこういう情報網から外れてるんだとずっと思ってた」
「ひどいな領家くん、中学生になって少しづつ輪に入っているんだから」
「いや、だって関根は今までこんなことを話さなかったしさ……」
同級生の話を美伽としたこと自体があまり無く、彼女はこういう話をしないものだと決めつけていた。
「うん、そうかな。あんまり自分には関係ない話だと思ってたしね。領家くんも、そこそこ女子に人気があるんだよ」
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