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のっし、のっし、のっし、のっし、のっし、のっし、のっし、のっし、のっし、のっし、のっし・・・
「あっ。」
アルは、髭をヒクヒクとひつかせた。
「これはいい。壁の上に猫避けの棘がないし、上に乗ればブロック塀のコンクリートが冷たくて気持ち良さそう。」
野良猫のアルはピョーンと塀の上に乗り、そのままグースカと鼾を立てて眠りこけてしまった。
ぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐーぐー・・・
ぷかぷか・・・
ぷかぷか・・・
ぷかぷか・・・
ぷかぷか・・・
ぽちっ!!
「にゃあ?」
野良猫のアルは、寝ている最中に何かが髭に当たって起きた。
「何だ?」
「子供のシャボン玉か。
俺にとっちゃ、シャボン玉が飛んでいる街は平穏な街だと、決まってる。
麗らかにゃ・・・」
ぷかぷか・・・
ぷかぷか・・・
ぷかぷか・・・
ぷかぷか・・・
髭ひくひくひくひく。
「やっぱ、気になるにゃ!シャボン玉ぁ!!」
野良猫のアルは、何を思ったか思わず次々と飛んでくる下の子供が飛ばすシャボン玉を掴もうと、前肢を突き出して何度もジャンプした。
「あーっ!!アルさん!!シャボン玉で遊んでるっ!!可愛いぃぃーー!!」
・・・やば・・・他の猫に見られた・・・!!
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