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野良猫のアルは、おいおいと男泣きして地域猫のイルを抱き締めた。
「でも・・・」
地域猫のイニは、ボソッと呟いた。
「でも・・・って・・・?!」
アルはこのイニの発言に涙がひたりと止り、真っ赤な目をカッと見開いた。
「妻のミイが・・・」
「ミイがどうした?!」
「他のゴロの一部部下と、他の配下の野良猫と共に・・・」
イニは、そこまで言うと俯いた。
「どうしたんだ?!イニ!!」
アルは、真剣な顔で問い詰めた。
「驚かないで?!よく聞いて!!」
「だから、どうしたんだ?!」
「人間に捕獲されて・・・」
「?!!」
「人間どもが・・・!!所謂、『猫捕り業者』で・・・!!皆檻に入れられ・・・!捕らえた猫達は・・・!今頃・・・実験施設や猫虐待嗜好者に横流し・・・何言ってるんだ俺・・・!!
ごめんよ・・・俺がもっと強ければ・・・!!」
「・・・んだと・・・?!」
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