2#あのごろつき猫の忘れ形見

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 野良猫のアルは、おいおいと男泣きして地域猫のイルを抱き締めた。  「でも・・・」  地域猫のイニは、ボソッと呟いた。    「でも・・・って・・・?!」  アルはこのイニの発言に涙がひたりと止り、真っ赤な目をカッと見開いた。  「妻のミイが・・・」  「ミイがどうした?!」  「他のゴロの一部部下と、他の配下の野良猫と共に・・・」  イニは、そこまで言うと俯いた。  「どうしたんだ?!イニ!!」  アルは、真剣な顔で問い詰めた。  「驚かないで?!よく聞いて!!」  「だから、どうしたんだ?!」  「人間に捕獲されて・・・」  「?!!」  「人間どもが・・・!!所謂、『猫捕り業者』で・・・!!皆檻に入れられ・・・!捕らえた猫達は・・・!今頃・・・実験施設や猫虐待嗜好者に横流し・・・何言ってるんだ俺・・・!!  ごめんよ・・・俺がもっと強ければ・・・!!」  「・・・んだと・・・?!」
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