第一章

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そして、か弱い抵抗を無視する 昨日の表情とは少し違うが、目を潤ませ真っ赤になる ふと、昨日は女が甘い反応をするたびに香りが強く旨味も深くなっていたことに気づいた 本当はここらでやめようと思っていた しかし、先程の味に納得出来ていない もうあんな味はごめんなのでなんとしても原因を探りたい (少しだけ…試してみるか) 先程よりも意図的に刺激を与えてみると、 俺から逃れようとするがそんなことはさせない、 「やっ、やだっ、やめてっ」 (!…煽ってくれるな) ヴァンパイアの唾液は狩りをするために非常に便利な毒となっている 毒の効果の一つに、獲物が噛みつかれている間に大人しく、むしろ進んでその身を投げ出すよう快楽を感じやすくしたり興奮させる成分が入っている 先ほどはためらった口づけを強引にする しかし、女は歯をくいしばって最後の抵抗をする (無駄だ、もう全部知ってる) 女が無視できない刺激を与えるのは簡単だ そして、俺の思惑通り女の口元がゆるむのを見逃さないー
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