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だから僕の振る舞いが退廃的であればあるほど
その考え方が背徳的であればあるほど
征司は僕を求め、思い切り抱いて――最後には果てる。
「アア……ク……」
そして僕の中に吐き出したその毒は
回りまわって再び僕の毒になる。
僕らはまるで互いの循環器官のようだ。
出会ってからずっと
二人揃ってそういう作業をしている。
己が生きるために?
あるいは互いを生かすために?
――分からない。
「ン……」
膝から崩れ落ちる僕を軽々片手で受け止め
征司はようやく腕の拘束を解いた。
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