episode227 悪魔狩り

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「この期に及んで俺に嘘をついてるってこたないだろ?」 椅子の上で体を傾ぐと ニットがだらりと肩までずり落ちる。 「おまえに制裁を加えたのは九条敬――そうだよな?」 毒蛇は扇情的に長い首と肩先を晒して 洗いざらしの前髪を長い指で梳いた。 いつになく無防備なのに ひどく物騒な気配。 まるで自我が目覚めたばかりの少年だ。 そこには無感情に虫の足を引き千切るような怖さがある。 「それは……そうですが……」 「何だ?言えよ」 薄井もそれを感じてるんだ。 「裁判で証言するとなると……色々不都合な点が出て来るかと……」 もともと青い顔からもっと血の気が引いてゆく。
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