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浩志は布団の中で、ずっとお六のことが頭から離れなかった。
(また、声かけてくれたらいいなぁ。いやいや、あまり期待しない方が…でもまた話したいなぁ~!)
ふと、真也の言葉を思い出す。
「男子校はお前に異常な妄想癖を植え付けてしまった…。」
(いやいやいや、肩と肩ぶつかってるし!会話してるし!…それも幻覚なのか?もう何がなんだかわかんねぇ~!)
浩志はふと気づいた。
「触ってみれば、分かるんじゃね?」
クソ野郎がっ!と枕で頭を連打する。
(…それにしても、ろくちゃんもマーガリン読むんだなぁ。)
浩志にとって一番意外だったのは、そこだった。
少し時間は戻り、お六は浩志と別れ、家路を急いでいた。
(はぁー、緊張したー。でも、話かけてくれて良かった。まじめなのに、意外と気さくな人だったな。私も敬語から抜け出したいなぁ。がんばらなきゃ。)
「おぉ、六。お前が遅くまで出歩いてるのは、珍しいな。どっか行ってたのか?」
「まぁ、ちょっとね。」
「今日、家行ってもいいか?魚持ってきたからよ。」
「どうぞ。帰ってから晩ご飯の支度するから、ちょっと待っててね。」
「おう。」
2人は、一緒に家に帰った。
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