第3章 正しい情報のある場所。

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「2人はいつからお付き合いしてたの!?」 マキの追及は緩まない。 私はさすがに、セキ兄ちゃんにそこまでグイグイ聞けないし。 お姉ちゃんに聞いてもちゃんと答えてくれない気がするし。 マキの白黒はっきりさせたい性格は、こんなとき本当にありがたい。 「お付き合い・・・って、どういうことだ?」 セキ兄ちゃんが眉根を寄せた。 え?質問返し、おかしくない?? 「えっと、だからさ、2人はいつから交際を開始したのかなっていう・・・」 セキ兄ちゃんの険しい表情に、さすがのマキもたじろぐ。 「いや、2人は交際なんてせずに、いきなり婚約したんだ。」 含んだ笑みを浮かべるナキ兄ちゃんの言葉に、さすがの私もぎょっとする。 「え、付き合ってもないのに結婚!?」 「今更、付き合うも何もないだろ?生まれた頃からずっと知ってるのに。」 ナキ兄ちゃんは笑うけど、私もマキもドン引きだ。 セキ兄ちゃんもナキ兄ちゃんも、小学校卒業と共に宮廷舞踏団に入ってしまったから、ちょっと浮世離れしたところがある。 だから・・・なのかな? 「付き合うとか交際っていうのは、具体的にどういうことをするんだ。」 さっきまで追及する側だったはずなのに、今度はセキ兄ちゃんの質問攻めが始まった。 友達と恋人の違いから説明を求められるマキが不憫だ。 しかも、家族の前で・・・。 頑張れよ。 私はノータッチでよろしく。
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