深紅の少女

1/2
前へ
/2ページ
次へ

深紅の少女

世界の終わりに僕が目にしたのは、深紅に染まった少女だった。          自得(じとく)のカルマ 「何してるの?」 僕の前には床に膝まずき無心で人を貪る少女がいた。 肉塊(にっかい)咀嚼(そしゃく)し続ける血まみれの口もとが僅かに歪む。 「食べる?」 悦楽に歪んだ言葉は狂喜(きょうき)内包(ないほう)し、 冒涜(ぼうとく)の信愛を示していた。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加