第1話 最強の脳筋

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「犯人はこの中にいます!」少年は叫んだ。そして、驚く3人の容疑者をよそに、推理をはじめた。「犯人は被害者の池田クライヴさんを絞殺した後、廊下に出て3秒で50メートル走り、そのまま窓を開けて隣のビルに飛び移ったんです!そして、あの時こんなことができたのは…」少年は南国風の男に指をさして、言った。「池田さんの秘書だったクリストファ大五郎さん、あなただけです」南国風の男は半ば動揺した顔を見せたが、すぐに「50メートルを3秒で走れるわけないだろ!」と反論した。「その言葉を待っていましたよ」少年は言った。「今から実際にやるので、見ててください」少年はとんでもないスピードで走り、窓を開けて隣のビルに飛び移った。「50メートル2.5秒だと…!?」 現場にいた人々が驚くなか、大五郎は弱々しくその場に崩れ落ちた。「なぜ俺が犯人だと分かったんだ…」少年は戻ってきて、言った。「ゲホッ…この前見たSASUKEに…ゲホゲホッ、あなたが出ているのをグハッ、見たからですよおろろろろ」大五郎は戸惑いつつも、「君は一体何者なんだ?」と尋ねた。少年は言った。「僕の名は脳筋大地はじみ…ただのしがない高校三年せオヴェッ、げろろろろろろr」 これは、不可能犯罪にいどむ少年に密着した笑いあり、涙ありの感動長編である。
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