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冷静になり、謝り、友人にあたたかい言葉をかける。なるほど2人は親友というわけだ。
「じゃあ心さん、夜に」
「うん。頑張って」
「はい!」
会社へといく彼女をそう励ますと、先程渡したスナック菓子を持った手でぶんぶんと勢いよく左右に手を振る。そして、くるりと背中を私に向けて歩いていった。
私も、ちりとりの中にごみをまとめ、太陽を仰ぐ。早朝から働くのもなかなかいい。出勤する彼女を見送れるし、夜の中に生きていたような錯覚も消えた。
私の世界はここから変わりだしている。
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