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「そういうのは親しい人に言うものだよ」
「え? でももう一年だし」
「そういうことじゃなくて……、あ、すみません、お釣りです」
レシートと一緒にお釣りを差し出す。ポンさんが手を小刻みに震わせながら出したので、小銭が落ちてしまわないように左手を包むようにそえながらのせる。
途端に、彼女の耳が真っ赤になった。もしかしたら、照れているかもしれない。
「ありがとうございました」
透くんには後で話をしよう、そう思ってとりあえず彼女を送り出そうとそう挨拶をしたら、彼女はいきなり頭を下げた。
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