6. まさかのライバル?

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 その後は、部長の話が始まったから汐も話すのをやめた。聞きながら、あたしは考えていた。 汐の顔を店員さんは覚えていなかったらしい。でもあたしのことは覚えてる。 マスクだからなのか、ポン酢を買うからなのか。何にしても、やはりマスクは必要だ。 あたしにとって、あたしの居場所をくれるマスクは、絶対に。 今の話からすれば、汐は店員さんが気になっているみたい。 もしかしたら……、もしかしたら、コンビニに通いつめて、顔見知りになった頃にいいかんじになるのかもしれない。 ――いやだな。 なんとなく、店員さんが……彼があたしに話しかけてくれるその顔が、汐に向けられるのを想像して、そう思ってしまった。
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