10. 自覚するには遅すぎて

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10. 自覚するには遅すぎて

 そして、翌日。仕事を終えて、一緒にあのコンビニへ。店員さんの視線が刺さる気がしたけど、気付かないふりをして、汐と話しながら商品棚を見る。 「なにつくる?」 「ポン酢にあいそうなものは……チキンかな。そこの」 「オッケー。あとは……カット野菜とか!」 「蒸し料理にしよっか」 私が持つカゴに汐が商品を入れる。飲み物も入れて、レジへ。いたのは……、 「いらっしゃいませ!」 男の子だった。 ……確か、透くんと呼ばれていた気がする。 「……バイトくん?」 汐がキョロキョロしながら尋ねる。確かに入ったときには店員さんはいたはずだ。
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