9人が本棚に入れています
本棚に追加
/60ページ
10. 自覚するには遅すぎて
そして、翌日。仕事を終えて、一緒にあのコンビニへ。店員さんの視線が刺さる気がしたけど、気付かないふりをして、汐と話しながら商品棚を見る。
「なにつくる?」
「ポン酢にあいそうなものは……チキンかな。そこの」
「オッケー。あとは……カット野菜とか!」
「蒸し料理にしよっか」
私が持つカゴに汐が商品を入れる。飲み物も入れて、レジへ。いたのは……、
「いらっしゃいませ!」
男の子だった。
……確か、透くんと呼ばれていた気がする。
「……バイトくん?」
汐がキョロキョロしながら尋ねる。確かに入ったときには店員さんはいたはずだ。
最初のコメントを投稿しよう!