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誰から貰ったのかローション風呂にすると言って浴剤を混ぜ入れ、今路は彼氏のやる気にちょっと引いた。
見た目と中身のギャップが激しくて、斜め上を行く千歳にはいつも驚かされる。
「これどうしたの? まさか自分で買ったわけじゃないよね?」
「あぁ、藤永に疲れを癒すにはどうしたらいいか? と聞いたらこれをくれた」
「藤永って……うちの社長? そういや同級生なんだっけ?」
「あぁ……。お前、飛行機苦手だろ? 疲れて帰って来るだろうと思ってな」
ホント、顔に似合わない。
だから一緒に風呂だったのかと、今路は腑に落ちた。
帰るなり自分が出ているAVが流れていた事に驚いてウッカリ忘れていたが、この男は細かい所に気が利くスパダリ要素を持っている。
いつも悲壮感漂わせている癖に、弟想いで優しいこの男は、内側に入れた途端に溺愛するのだ。
愛され慣れない今路は、この男のこう言う所に踊らされる自分がまだ居心地悪い。
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